RESTORE SERIES

レストアシリーズ

全員で甦らせた半世紀前のクラウン、
東海道を走破!!

2015年8月から富山トヨタの全社員でレストアした初代クラウンが、2016年8月、
クラウン発祥の地トヨタ自動車元町工場から東京代官山までの430㎞を走破しました。

現存していた1961年式「富ナンバー」の初代クラウン

現存していた1961年式「富ナンバー」の初代クラウン

 きっかけは、100 年を迎える品川グループの記念事業。
「全社員で何か形のあるものを残したい」という思いに応えるように、初代クラウン現存の情報が飛び込んできました。
しかも埼玉県のクラシックカー愛好家の元にあったのは、1961年式「富ナンバー」。
奇跡のような出会いでした。
そして偶然にも、今度は全国のトヨタ店が歴代クラウンをレストアし、愛知から東京までを走破するイベントも企画されました。

現存していた1961年式「富ナンバー」の初代クラウン
60年前の技術力に驚く

60年前の技術力に驚く

 初代クラウンのエンジン、ボディ、ドア、ランプなどを分解し、数千点にも及ぶパーツを分類。
全店舗で分担してさびを取り除くなどの作業を進めていきました。
普段メカに触れることのない営業や事務スタッフも、窓枠やサイドモールなどの磨き作業に参加しました。
塗装は丁寧にはがし、さびを取り除いて再塗装し、レトロなオリーブ色のグリーンゴールドメタリックは試行錯誤を重ねて創りだしました。
なかでも技術スタッフがもっとも関心を寄せたエンジンは、「60年前にこんな技術があったのか」と驚くとともに、当時の技術者たちの探求心とチャレンジ精神を実感するものになりました。
そして、2016年6月末、すべてのパーツを再び組み立て、甦った初代クラウン。8月24日には、社員320人全員の思いを乗せて、「CROWN JAPAN FESTA」の会場であるトヨタ自動車元町工場に出発しました。

完走!!

完走!!

 「元、町工場(まちこうば)だったことを忘れない」と、名づけられた元町工場に集結したのは、全国のトヨタ店でレストアされた初代~7代目までのクラウン54台。
豊田章男トヨタ自動車社長をはじめ元町工場の3000人が見守るなかをパレードし、25台が東京・代官山までの走破にチャレンジしました。富山トヨタは、品川社長、南塚貴英メカニカルリーダー、上野亮ボディリーダーが乗車。エアコンもパワステもなく、ブレーキの効きも重く、急な加速減も難しい発売当時そのままの状態で、国道1号線を走りました。運転は品川社長。とくに暑かった今年の夏、扇風機を持ち込み、保冷剤を首に巻いても、蒸し暑さは相当なもの。台風の接近で時折強い雨が道路を叩いてた3日目には、窓を閉めるとフロントガラスが曇り見えにくくなるなど、思いがけないことも次々と発生しました。しかし肝心なエンジンにはトラブルもなく、5日目の午前10時には代官山のT-SITEにオリーブ色の車体が滑り込みました。
320人の期待を胸に走った品川社長は、「ゴールした瞬間は感極まって涙がこぼれました。完走できたのは、社員の皆さん全員のおかげ。当社の技術陣を誇りに思います」。
社員の心を一つにし、次の100年への扉を開いた初代クラウンのレストアプロジェクト。レストアクラウンは今、各種イベントにも参加しながら県内各店舗を巡回しています。

完走!!
グループ全社が取り組んだレストア事業

グループ全社が取り組んだレストア事業

 この感動をグループ全員で共有しようと、富山トヨペット、ネッツトヨタノヴェルとやま、富山ダイハツ販売でもレストアプロジェクトが始動。富山トヨペットは初代コロナを、ネッツトヨタノヴェルとやまではクレスタ、富山ダイハツ販売は戦後の混乱期にあって一世を風靡したミゼットのレストアに挑戦し、みごとに復活させました。

レストアプロジェクト一覧

レストアクラウン

Restore Crown

レストアクラウン

全員の手で甦らせた初代クラウン。
100周年に間に合いました。

レストアコロナ

Restore Corona

レストアコロナ

全員の手で甦らせたトヨペットコロナST10型(1957年)

レストアクレスタ

Restore Cresta

レストアクレスタ

全員の手で甦らせた初代クレスタ。
100周年に間に合いました。

レストアミゼット

Restore Midget

レストアミゼット

甦った一世を風靡した軽オート三輪ミゼットMP5V型(1962年)